倉谷善成さん
「クラッティーニ、パスタをめぐる冒険」
「サルトス、凄く気に入りました!」あの懐かしい石神井クラッティーニ(2003年5月閉店)に倉谷さんを訪ねたのは僕がオリーブオイルの仕事を始めたばかりの頃。約束の時間にもかかわらず倉谷さんは不在、当時のアシスタント、平井君(現ダルマット・シェフ)にサルトスを渡して引き揚げてきたことを思い出します。以来、倉谷さんとのお付き合いがはじまり、早いものでもう4年になります。
ニンニク、唐辛子たっぷり!ガツンとパンチの効いた気合いのテイスト。意表を突く意外な食材の組み合せ。倉谷さんの料理はいつも刺激的です。でも、倉谷さんが作ればすべてがイタリアンに変身してしまうから不思議です。そんな中でも僕がいつも驚かされるのがパスタ。「うちでもあんなパスタを作りたい!」ということで、第1回目のインタヴューはパスタ名人、倉谷義成さんにクラッティーニ流パスタの極意についてお話を伺ってきました。
「オリーブオイルの中でニンニクをうまい具合に色づかせられれば、だいたいどんなパスタだって上手に作れるはずですよ。肝心なことは、無精をしないでその場でゆっくりきっちり作るってこと。オイルベースにしろトマトベースしろ、それがパスタの基本かな。あとは、パスタをちゃんとアルデンテに茹でること。家だったらそれで十分美味しいはずですよ。
僕の場合は、レストランでお客さんにお出しする料理だから、インスピレーションでいろんな食材を組み合わせちゃうってことも多い。でも、基本的なところで、パスタってご飯と同じですごくニュートラルな味だから、だいたい何にでも合っちゃう。手近な食材、その季節の食材でいろいろ作れちゃうから面白いんじゃないかな。
例えば、さっき小川さんが食べた『トマトと生海苔のスパゲッティーニ』なんかは、 ディナーだと穴子が加わって、こっちの気分としては、江戸前パスタだったりするわけですよ。ほかにも、伊勢海老とオレンジっていうサルデーニャの定番的組み合せから作った『赤海老とアランチャのリングイネ』とか。伝統的な組み合せをちょっとアレンジした料理はけっこうはまりますよ。
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